2006年
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Update (2006/12/16)      

bullet今年最後のセーリング

2006年12月16日(土曜日)。琵琶湖周辺の天気予報は、午前中晴れ、午後から曇り、気温は最低3度、最高11度。今年最後のセーリングに出かけました。

9時50分ごろ、志賀ヨットクラブに到着しました。既に1艇が桟橋に舫っていましたが出港はまだの様子です。こちらの方が先に出港することになりました。10時10分出港。今日の予定コースは、何時もと同じで、志賀ヨットクラブ→沖島の西→近江舞子沖→志賀ヨットクラブです。
桟橋の先にあるエリを越したところで、直ぐにセールを揚げました。風はそれなりにあるのですが、時折落ちては向きが南東から北東の間で振れます。スタボータックで、北東にコースを取ります。

ティラーを握るワイフ

ティラーを握る私

ティラーを握るワイフ ティラーを握る私

11時20分、志賀沖観測塔の北でセールを降ろし昼食の時間にしました。艇はドリフトさせたままで、バーナーでお湯を沸かしカップヌードルを作りました。持参の弁当のスープ代わりです。この時期、暖かい食べ物、飲物は、実にありがたいです。今日はテルモスに淹れた緑茶も持参していたのですが、これも大正解で風で冷え切ったから体が中から暖かくなるのが分かります。
11時45分、再びセールを揚げました。この頃には、風が北東に変わり強くなりつつありました。ポートタックのクローズホールドで沖島南端を目指します。前回(12/2)の強風のことがあったので徐々に強まる風を見て早めにリーフして強風に備えていました。

リーフしたところ

この後10分ほどは、風は白波が見える程度にまで強まったのですが、そこまでで、それ以上強まりません。リーフを解いてフルメインに戻し、沖島南端を目指しました。12時45分、沖島南端が近くなり、沖島の陰で北東風が弱まり東へ北へと振れ回るようになったので、タックして、近江舞子と白髭の中間辺りを目指す330度のコースを取りました。暫くすると風が落ちて波だけが残っています。先ほどまでの北東の風で起こされた小さめの北東からの波に、何故か波頭のない大き目の南からの波が不規則に重なります。野洲、近江八幡あたりでは、南の風が吹いているのかもしれません。かなり南を走っている艇(同じ志賀ヨットクラブから出港)が、南の風でスピンを揚げているようです。

一杯にズームして写した画像をトリミング
一杯にズームして写した画像をトリミング

このころ、こちらでは風はますます弱まってきましたが、北/北東の弱い風をアビームに受けて、近江舞子沖を目指して風を待っていました。
14時、近江舞子に近くなりましたが、ますます風は弱まってきました。午前中は青空でしたが、13時半ころから完全に雲に覆われ寒くなってきました。偶にちょびっと雲間に太陽が顔を覗かせると、暖かくてほっとします。

風が落ちた
風が落ちた

14時30分。風が完全に落ちてから40分間ほど、ほとんど同じ位置(近江舞子沖)で風を待っていましたが、「諦めて機走でかえろうか?」という話になり、「もう5分だけ待って、駄目なら機走で帰る」という結論になりました。ところがこの5分間で、風が出てきました(^_^)。今度は、南西の力のある風です。これなら、クローズホールドで志賀ヨットクラブへ向けて走って帰れます。風は徐々に強まり、5〜7m/sec程の快適な風です。気分良く帆走していましたが、松ノ浦を過ぎたあたりで、再び弱まりました。15時20分、セールを降ろして、後片付けをしながら、機走で帰港しました。16時ジャスト着桟。

今年最後のセーリングは、かなり快適でした。

Update (2006/12/02)      

bulletスプレーを浴びてのセーリング

2006年12月2日(土曜日)。Yahoo!天気情報の琵琶湖ピンポイント天気では、9時以降曇り、最高気温13度、12時西の風4m/s。大津もほぼ同様。夜からは弱いながら冬型の気圧配置になり滋賀県北部の山沿いでは雪ということもありそうです。今年最後のセーリングになるかもしれないと思って、曇り空を覚悟で、琵琶湖へ出かけました。

新快速への乗換駅・JR尼崎で、踏み切りの信号確認のため各列車は6分ほど遅れて運行しているいるとの事でした。待つ間もなく入ってきた新快速は、1本前の新快速です。その新快速に乗りましたが、京都までの間に遅れを取りもどし、結局1本早い列車に乗ったことになって仕舞いました。列車の「遅れ」が、結果としてスケジュールを早めたことになりました。そのお陰で、志賀ヨットクラブには予定より30分ほど早く、9時30分過ぎに到着しました。

志賀ヨットクラブあたりから見える琵琶湖一帯の空は、天気予報と違って、雲一つ無い快晴で陽射しは暖かく、風は弱いながらも、楽しくセーリングできそうな程度に吹いています。出港届けを記入。今日の予定コースは、志賀ヨットクラブ→沖島→近江舞子沖→志賀ヨットクラブです。この範囲なら、靄ってさえいなければ志賀ヨットクラブからセールが視認出来ます。

BUDDYは既に桟橋に舫われていました。早速、エンジン始動、何時ものとおり調子良く一発で掛かります。前回の入港直前で空になっていた燃料タンクを満タンにしてもらって予備タンクとしました。ワイフは、寒いのや冷たいのに弱いのでオイルスキンの上下を着込みました。

9時50分に出港。艇を出して直ぐにセールを揚げましたが、風は弱まって風向が定まりません。岸寄りを弱い北東風で松ノ浦めざし北上していると、10時30分頃、3分ほどの間に、急に風が南に変わり強くなったので、アビームで一直線に沖島を目指すことにします。直ぐ周り一面に白波が見えるようになりました。風は段々強くなりそうなので、大急ぎでメンセールをリーフ。そのままアビームで沖島を目指しているうちに、強風が続き、波は次第に大きくなりました。南南西の風は、ブロー時には15m/secくらいにもなります。腰の軽い大型ディンギーのようなBUDDYだと、リーフせずには耐え切れない風です。沖島の南沖には漁船が3隻出ていて網を上げる作業をしているのが見えます。11時40分ごろ、その漁船の北(風下側)でジャイブして近江舞子方面を目指しました。12時ごろ、湖の中央あたりで風はますます強くなり、頻繁にスプレーを浴びるようになってきました。オイルスキンを着ていなかった私は、慌ててカッパの下だけを着用しました。濡れた顔が風にさらされて冷たい上に、青空だった上空に大きな雲が現れ日差しを遮るようになりました。ティラーを握る手にはめているグローブもスプレーでびしょ濡れです。じっとしているのが、ちょっと辛くなってきました。そこで、もうちょっと気楽に走れるよう、これ以上風が強くなる前にジブを降ろすことにしました。ティラーをワイフに任せて、バウに出てジブを降ろします。風に立てるようにして行き足を失うと、大きな波でのピッチングが酷くなります。大きな波のスプレイを2度ほど浴びてしまいました。12時20分、近江舞子沖までの三分の二ほどを進んだところで、機帆走に切替えて、岸寄りを走って帰港することにしました。機帆走でスピードが上がるとスプレーは酷くなるので、近江舞子と松ノ浦の中間近くで、メインセールを降ろしました。13時15分、志賀ヨットクラブに帰着。天気予報どおり西の風4m/sなら、夕方4時ごろまで快適なセーリングを続けられたのでしょうが、そうは問屋がおろさず、今日はちょっと厳しいセーリングになってしまいました。

暖房が入って心地良い暖かさのクラブハウスでカッパを脱ぎ、やっと持参した弁当を食べました。その後、上架されたヨットの上で後片付けをして、予定より2時間も早く14時30分にクラブを後にしました。風が徐々に西に回り、気温も下がって、完全な曇り空になってきました。明日は寒い季節風が吹くことになりそうです。

Update (2006/11/18)      

bullet寒い曇天の琵琶湖

2006年11月18日(土曜日)。曇り。朝方、尼崎を出る時には、青空だったのですが、琵琶湖は完全に曇り空。朝方の風は弱いながら、何とかセーリングできそうです。気温8.5度。水温は気温より10度ほど温かで18度ほど。こんな日には、蜃気楼が見え易いのですが、島や湖岸の樹林の浮き上がる光景が見えました。

9時50分、志賀ヨットクラブ着。私達夫婦が来るのは金曜日が多いのですが、今日は珍しく土曜日にやってきました。ところが、何時もの平日の金曜日と同様、クラブには私たち夫婦以外に姿がありません。先日12日には、このあたりにも雪が降り、目の前の比良山脈に初冠雪があったところですから、寒くてセーリングどころではないということなのでしょうか。

10時10分出港。30分ほどは、弱いながら南から南東の風で、観測塔目指してセーリングしました。

志賀沖から比良山脈
志賀沖から比良山脈

白髭の北、安曇川尻の湖岸の林が水面より上に浮き上がって見えました。拡大してトリミングしましたのでちょっとぼやけていますが、白髭の岬の先端部分も水面下に切れ込んでいます。多分、蜃気楼の一種です。沖島の南北両端も浮き上がって見えていました。

白髭沖の蜃気楼?
白髭沖の蜃気楼?

その後、2時間あまりはほとんど風がありませんでした。風は無いのですが、空は低い雲に完全に覆われていますので、陽射しが全くありません。じっとしていると段々寒く冷たくなってきます。ウィンドブレーカー(無織布のライニング付き)に下はジャージに胸までのカッパのトラウザを付けて、その上にライフジャケットを着けています。それでも、じっとしていると寒いです。昼食に作った、カップヌードルが暖かくて美味しいこと。13時30分頃から、ジェネカーを揚げました。シートを腕で高く揚げ、指先で軽く引きながら、まるで凧揚げでもしているような具合で、だましだまし操りながら、操作します。30分ぐらい続けたところで、風が無くなり、ジェネカーも降ろしました。暫く、風を待ってみたのですが、今日はこのまま天気が悪く、雨も近いような空模様ですから、早めに切り上げることにしました。セールを降ろして、機走で帰りました。15時15分帰港。

寒くて、冷たい、我慢の1日でした。こんな日もあります。

Update (2006/11/04)      

bulletジェネカーでのセーリング

2006年11月3日(金曜日)文化の日。快晴。午後には、ごく弱い風ながら北西〜北からの風が続きましたので、波の無いフラットな湖面で、ジェネカーでのセーリングを堪能しました。

何時もの平日の金曜日だと、志賀ヨットクラブも琵琶湖の湖面も貸し切り状態なのですが、今日は祝日の金曜日ですから出港準備の艇が複数ありました。私の艇を含めた3艇が桟橋に舫って出港準備をしている時に、1艇が機走で出てゆきましたから、ほぼ同じ時間帯に4艇が出てゆくという、私にとっては珍しくも賑やかな出港前の雰囲気です。平日だと、見渡す限りの湖面にセールの影を見ることも滅多にないのに、今日は珍しく近くにセールを揚げた艇がいます。思わず写真を撮ってしまいました(^_^)。自分の艇がセールを揚げて走っているところが写っている写真は、未だに1枚もありません(-_-;)。

珍しく近くにセーリング中の艇

今日のセーリングの予定エリアは、沖島の西から白髭を結ぶ三角形の範囲です。風は午前と午後とでほぼ90度変化しました。10時過ぎに出港後、11時頃までは、湖面に漣が出る程度の北東〜東の風で、スタボータックのクローズリーチで風に合わせながら北寄りにコースを取りました。時折湖面が鏡のようになると、風のありそうな黒いエリアを目指して何度かタックを入れながら、基本は北向きのコースを取り続けました。11時を少し過ぎるとと、微風と言うより無風というのに近い状態で、仕方が無いので艇は風に任せて、昼食にしました。何時ものとおりバーナーでお湯を沸かしカップヌードルをスープにして持参のお弁当を食べました。30分ほど無風に近い状態でしたが、雲ひとつ無い快晴なので、風が無くなると陽射しで暑いのです。デッキに立って北の方角をを見ると、北東方向に横に長く黒い筋が見えます。微風でしょうが風がありそうなので、エンジンを掛け機走でその方向に向かいました。

10分ほど走ると微風に出会いました。風向は、北西に変わっています。この風だと、北東〜東方向へ向かうのに丁度ポートタックのブロードリーチでの走りになります。こんな時には、ジェネカーが一番です。

展開したジェネカー

早速スタボーサイドにジェネカーをセット。収納袋をライフラインに取り付け、袋の蓋を開けると、細長い袋状のソックス(スナッファーとも言う)に収納されたジェネカーが、とぐろを巻いた状態で収まっています。ピークのリングとタック、クリューは収納時に次回のセットに便利なように手前に見えるように収納しています。これにハリヤードとシートのスナップ・シャックルを取り付けるだけです。ハリヤードを引けば、ソックスに収まった細長いソーセージの様な状態でジェネカーが上がります。タックを引いてクリートし、今度はソックスのコントロールロープを引くとソックスがピークへ向けてたくし上げられ、ジェネカーが自然に風を受けて広がってゆきます。ソックスを使う前は、ジェネカーを一人で揚げる作業は大変でした。揚げるのも大変でしたが、降ろすのはもっと大変でした。ところが、ソックスを使うと、降ろすのもコントロールラインを引いてソックスに収納するだけで、実にあっけないくらい簡単です。少々風があっても楽に降ろせます。このソックス(スナッファーとも言う)は実に便利で、優れものです。

この後、風が東〜南東に変わってくれれば、風に合わせて、ジェネカーを張ったそのままのタックで、南に向かい帰ることも出来るのにと期待したのですが、そうは問屋がおろさず、風は北西〜北のまま。徐々に良い風になる中、14時40分にジェネカーを降ろして、ジブセールに変え、タックを返して、帰港するコースに戻しました。15時20分になって、16時帰港予定に間に合わすには、機走しないと間に合わないことがはっきりしましたので、セールを降ろしエンジンを掛けました。結局、帰港予定時刻を若干過ぎた、16時15分ごろ帰港しました。今日は、久しぶりにジェネカーを使ってのセーリングを堪能しました。

Update (2006/10/21)      

bullet無風でのセーリング

2006年10月20日(金曜日)。珍しく2週続けての琵琶湖行きです。天気は、高曇りで時々晴れという状態でしたが、風は非常に弱く、かなりの時間ベタ凪の無風状態という最悪のコンディションでした。

予定していたより20分ほど遅く、10時10分に出港。今日も予定コースは沖島往復です。出港後暫く、風は超微風ですが、東からところどころに漣が見える程度には吹いています。湖岸のエリをかわしたところで直ぐにセールを揚げました。1時間ほどは、南東〜東から、弱いながらも何とか艇を走らせられるだけの風がありました。11時を過ぎた頃になると、湖面はまるで鏡のようになってきました。艇を揺らさないように静かに、風下側に座って艇をヒールさせ、タックもクリューもテンションを緩めメンスルを何とか膨らませるように、顔にかすかに感じる風を逃がさないように、細心の注意をはらって、じっと我慢していると、ゆるゆると這うようなスピードでなんとか艇が動いています。

そんな中で、11時20分頃から、お湯を沸かして、昼食の準備に取り掛かりました。準備といっても、ガス・コンロでお湯を沸かしてスープ代わりのカップヌードルを作るだけです。あとは持参の弁当です。

12時になると、風はますます弱くなり、セールはだらりと垂れ下がった状態です。平日ですから、モーターボートなどもほとんど見かけず、たまに遠くを走っていた艇の航跡波がやってくることがあるくらいで、ほとんど水面に乱れがありません。湖面には全く波がありませんから、次の写真のように、舷側に座って身を乗り出し、水面に映る自分の姿をデジカメで写せるくらいです。

水面に映る自分の姿

僅かに風が吹き始めると、湖面のところどころに鳥の足跡の様な皺が入ります。その風を何とか捕まえて、走らそうとします。しかしその風も10分、長くても20分ほどしか続きません。風がなくなると長ければ何十分も待つことになります。これを、何度か繰り返し、志賀沖の観測塔を越えたあたりから、時々かすかにやってくる風が東から東北に回ってきました。

もやの向こうに沖島

高曇りともやの中、この時々の微風を追いかけながら、何とか沖島方向を目指してタックを繰り返していました。
14時過ぎに、無風からかすかな風がやってきましたが、今度は一気に風向が北西に変わっていました。観測塔と沖島の中間あたりです。今日は沖島到達は諦めて、この風に合わせてクローズホールドの艇を西に向けます。この後も、僅かな風が直ぐに止まって無風状態、又風を待つことの繰り返しです。13時20分、観測塔までも戻れていません。諦めて、セールを降ろし機走で帰港することにしました。機走中に艇上の後片付けは全部終えて、16時10分、志賀ヨットクラブ着。今日は湖上の6時間の内、何とか風を捉えて走っていたのは2時間半、風を待って待って我慢の一日でした。こんな日もあります。

Update (2006/10/13)      

bullet強風でのセーリング

2006年10月13日(金曜日)。9月中は、セーリングに出かけられると言う日に雨模様だったり、今日こそはと思う日には腰痛が出たりして、空振りが続いたのですが、今日は天気も体調も絶好なので、ワイフと一緒に勢い込んで琵琶湖へ出かけました。

1週間前、日本列島の太平洋岸を北上した低気圧のため、海も山も大荒れで、遭難事故が相次ぎました。この低気圧は、非常に広い強風の範囲持ってゆっくり北上し、2日間にわたり大陸の冷たい高気圧を呼び込む西高東低の冬型の気圧配置をもたらしました。その結果、中部地方以北の高山は急速に気温が低下するとともにかなりの降雪となり、海は台風を上回るような高波を伴う大荒れとなりました。その後、天候は秋の気配を強めて、澄んだ青空の秋晴れが続いています。今日も、大きな高気圧の前半に日本列島が覆われていて安定した晴れが期待できます。

10月になると琵琶湖では、風の無い日には夜間の放射冷却と暖かい湖水の関係で湖面に霧の発生が良く見られるのですが、今日の琵琶湖一帯は風があったからでしょう、霧の発生はなくて素晴らしい青空が広がっています。ヨットハーバー周辺では北の風で、5〜10m/secとかなり強さに幅があり、湖面の沖合い広い範囲で白波が立っています。観測塔周辺から東では、その風がかなり強いように見えます。いつもなら出港してから湖上でセールを揚げるための準備を行うのですが、今日は強風なので桟橋で予めジブのセットとワンポイントリーフのための準備を行いました。今日のセーリングの予定コースは、沖島の折り返しです。

船外機は、いつものとおり調子良く起動ロープを1回引いただけで掛かりました。予備の燃料タンクも満タンにして積込み、10時20分に出港しました。湖岸近くでは北の風なので、湖面の波はそれ程でもありません。志賀沖観測塔の手前あたりから明らかに湖面の白波の大きさが違って見えます。湖岸近くでは、それ程の風ではないのですが、リーフしたメンスルを揚げました。ところが、直ぐ東に強風域があるのに、丁度セールを揚げた頃に湖岸近くでは風がほとんど止まってしまいました。波は大きくて、艇のピッチング、ローリングに合わせてセールに大きく裏風が入ります。湖全体の風が落ちる前兆かと思い、リーフを解いてフルメインにして待ちました。20分間ほど風を求めて2度目のタックしたころ、東の強風域が広がって、こちらにも風がやって来る様子が湖面に見えました。大急ぎで再びリーフしました。湖面を黒く染める一筋のブローと一緒に北東の強風と北東からの白波が一気にやってきました。ポートタックの艇は、大きくヒールしてクローズホールドで東方向に一気に快走し始めました。リーフしていて良かったと思う瞬間です。この艇でフルメインで、このくらいの強風を受けるとクローズホールドでは度々メンスルから風を抜いてやらないとコントロールが難しくなります。結局フルメインの方が、効率が悪く安定性にも欠けます。リーフして艇のコントロールを優先したほうが、スピードもロスせず楽して得を取ることが出来ます。

11時ごろ観測塔に近づいた辺りから、風も波もますます強くなり艇速も上がりました。リーフしていますので艇は安定して走るのですが、全く気を抜くことは出来ません。この艇はセルフタッキング・ジブ装備のセンターボード艇ですから、スループタイプのディンギを大型化したようなものです。久しぶりに、メンシートとティラー・エクステンションをそれぞれ直接手に握って、細かく風に合わせてクローズホールドを続けてみました。このくらいの風があると、まるでフル・ハイクアウトしている時のディンギのような感じです。シートは目一杯重くて、ティラーの僅かの引き押しで艇が敏感に動きます。沖島まで2kmに近づいた頃には、風はコンスタントに10m/secを越えブロー時には15m/sec位ありそうです。大きな波のパンチングを受けて、キャビン中央左舷側に積んでいたプラスティック・ボックスに入れたアンカーとアンカーロープが踊りだしそうになったので、キャビン中央の通路に置いてフィックスしました。これは、反省事項です。こんなのが飛び出して踊り出したら大変です。

12時15分、沖島の中央部の西岸近くに来ました。この風は、琵琶湖北湖で最も卓越する北西風で、北湖中央部の安曇川河口部から沖島あたりで最も強く、特に琵琶湖東岸寄りで強くなります。そして、北湖での位置を南から西に移動した場合、この風は北から東へと回ります。今日の風も、全そのとおりの動きをしています。湖西の湖岸では北東風、これが観測塔の手前で強風に変わり、中央部より東でますます強くなりながら徐々に北に回り、沖島に近づいた辺りでは北の風になっていました。このままタックを返すと、白髭方向のコースになりますます強風域に寄ることになります。アビームに落として近江舞子あたりを目指すことにしました。13時近くなると風は一層強くなり徐々に西に回ってゆきそうです。そこでコースをもっと落として松ノ浦を目指しました。波は北から風は北北西からで、ブロードリーチで波に乗ってサーフィンする感じです。真南に観測塔を望む位置から暫く西へ走ると、風は明らかに少し穏やかになりましたが、大きく息をするようになりました。時折のブローが返って厄介です。13時30分頃から暫くの間、松ノ浦の沖合いで細かくタックしては風下に落としたりして遊んでいましたが、ブローはますます勢いを増してきます。そこで、ブローの収まった合間にジブを降ろし、リーフしたメンスルだけにし、予定を早めて帰港することにしました。14時、艇を風に立ててメンスルを降ろし、機走で志賀ヨットクラブを目指しました。入港前でも北の強風で、結構なローリングです。14時15分、着桟。今日は、リーフして走り始めてから3時間は、メンシートを一度もクリートせず、ディンギー並みの腕力を要求されたので、前腕がパンパンに凝り、シートを握る手も痺れそうでした。筋肉痛が出そうです。

何時もは入港前にセールとデッキの片付けを終えているのですが、今日は、降ろしたジブとメンスルを仮止めしただけの状態で着桟したので、片付けは上架してからゆっくり行いました。

出港から帰港まで約4時間、予定より1時間半ほど短いセーリングでしたが、強風でのセーリングを堪能しました。

Update (2006/08/25)      

bullet夏空での快適セーリング

2006年8月25日(金曜日)。甲子園での高校野球の熱戦が終わったころから、なんとなく涼しい朝が来るようになりました。今朝も秋めいた青空の広がる快晴です。8月最後のセーリングに出かけました。

9時半頃の湖面は程よい風が吹き渡り、セーリング日和です。予報では、午前中は南東の風、午後北よりの風に変わるとのことです。志賀ヨットクラブの平日には珍しく、先客がありました。幼児を含め8名が同乗するようなのですが、セーリング経験者が艇のオーナースキッパーだけと言うので、クラブ側はちょっと心配そうでした。2003年9月15日のFALCON転覆沈没事故のことがあるので、当然の気配りでしょう。私たちも、艇の上ではライフジャケット着用、出港前の艇体のチェック、安全備品の確認など、普段から安全確保のための備えをおろそかにしてはいけないと再度気を引き締めます。その上で、思い切りセーリングを楽しめば良いのですから。

艇を出したら、直ぐに南東の良い風を受けてセーリング開始です。比良の山波も、綺麗に眺められます。

比良の山肌に映る雲の影
比良の山肌に映る雲の影

出港して1時間半くらいは風も良かったのですが、11時半を過ぎたころから徐々に弱まってきました。これは夏の北湖の南半分のエリアでは定番のパターンです。午前中は弱い南東風で、昼前に風が落ち、午後1時か2時頃から北東〜北寄りの比較的強い風が一気に押し寄せてくるというパターンです。そこで今日は、昼の無風時間帯は水遊びに切り替えました。昼食も終わった1時半頃、艇の周辺は無風のベタ凪なのですが、北東の遠い水面が黒い筋に変わりました。その後にはぽつぽつと白波も見えています。急速に近づいてきます。直ぐに、ブームの上に掛けていた日除け用のオーニングを外し、セーリングの準備に掛かりました。強風の可能性が高いので、メインは予めリーフしておきます。メインのリーフ作業が終わる直前に、最初の風がやってきました。押し寄せてくる風の前縁では、風向が定まりません。風に立てるために予めエンジンを掛けておいたので、北東に向かってちょっと走ってやったら、直ぐに風向は安定し、一気に白波の中の帆走に移りました。無風から強風への変化がほんの何十秒かの内にやってくるので、変化を見過ごしていると準備が後手に回って大変なことになります。

その後は、この風が15時45分頃まで続いてくれて、帰港直前まで快速セーリングが楽しめました。毎回、こんな風だと良いのですが、凪もあれば艇を出せない強風や雨もあるので、思うに任せません。まあ、それだから、快適なセーリングの出来た日の楽しさが増すのでしょう。

Update (2006/08/11)      

bullet近江舞子沖で水遊び

2006年8月11日(金曜日)。連日の猛暑。暑い日は水遊びに限ります。琵琶湖には、そこそこの風は吹いていたのですが、今日は水遊びに徹しました(^_^)。ヨットクラブに着いたら直ぐに、水着に着替え、出港前にブームの上にオーニングを掛けて陽射し対策を施し、「水遊び」対策は万全です。
10時に艇を出し、16時帰港予定。目的地は、近江舞子沖。近江舞子沖2〜4kmあたりでエンジンを停止して、風に合わせてドリフトさせながら、泳いだり、飛び込んだり、ゆっくり機走しながらスターンから流したロープで引いてもらったりして遊びます。安全の為に、流すロープの先にはフェンダーを結んでいます。さらに安全の為に、ライフジャケットを着て水に入ったりする人もいます(^_^)。

ブームの上にオーニング

オーニングは、山用テントのものをそのまま使っていますが、アルミのフレキシブルポールで中央部を張っていますので実にうまい具合にフィットします。北東風を左舷に受けて艇は、南南西に進んでいます。上の写真の後方に半島のように突き出て見えるところが白髭浜。暫く南に流されると、機走で北に戻り、再びドリフトしながら水に入って遊ぶのを繰り返します。水遊びのついでに、デッキをしっかり磨いて綺麗にしました。

7月14日(金曜日)の雨の後に見た白く光り輝く大きな「楊梅滝」は、このところあまり雨が降っていないので、遠目には滝とも岩とも見分けがつきませんでした。

楊梅滝のはずなのですが。

大きな岸壁の右下の縦の岩に見える部分が「楊梅滝」のはずなのですが。やはり7月14日に見た白く輝く「楊梅滝」は、めったに見られない貴重なシーンだったということなのでしょう。

14時45分を過ぎた頃から、比良山脈の上に大きな黒い雲が現れ、琵琶湖大橋から南湖の一帯を覆い始めました。これは夕立が来るかもしれないと、早めに帰港することにしました。幸いこれは杞憂に終わり、降られることもなく15時20分帰港、ちょっと早めに切り上げました。久しぶりにセーリングは忘れて水に水に入って遊びましたが、これはこれで貴重な夏の楽しみです。

Update (2006/07/23)      

bullet琵琶湖の増水

2006年7月22日(土曜日)。このところオホーツクの高気圧と夏をもたらす筈の太平洋高気圧が押し合いを続け、梅雨前線が日本上空に居座り続けています。天気予報では、22日(土曜日)が1日だけの晴れ間になりそうなので、急に思い立って琵琶湖へ出かけました。朝方の尼崎の自宅辺りでは、青空は何処にも見えず、所によっては黒くて低い雨雲が見えている状態でした。琵琶湖に近づき時間が経つにつれて、次第にその雲が薄くなって青空が透けて見えるようになってきました。午後に向けて徐々に良くなりそうなので、雨には遭わずに済むでしょう。
最近は、休みの関係で金曜日に来ることが多いので、土曜日のヨットクラブの利用状況が分かりません。セーリングに出る艇が多くて、艇の揚げ下ろしが混み合っているかもしれないと思って出かけてきたのですが、人影もまばらでちょっと見当外れでした。たしかに雨模様の時期には、アウトドアの遊びは気が重いものですが、それにしてもあまりに少なくて意外です。
それでも、湖上にセールがいくつか見えています。平日の船影一つ見えない寂しいほど静かな琵琶湖とは違い賑わいがあります。ウェイクボードを牽くモーターボートが前を過ぎります。南の琵琶湖大橋のほうからは、高く上がったパラセールを牽いたモーターボートも走ってきます。北の松の浦辺りには、湖岸沿いに疾走するマリンジェットなどの立てる水煙も見えます。

出港届け記入。出港前点検。エンジンを始動してアイドリング中に、燃料(混合油)の予備タンク(10リットル)を満タンにしてもらい、ポリタンに清水を詰め、20分ほどで出港準備完了。私の艇では、セーリングの準備は港外に出てから行い、帰港時には港外でセールを降ろし、入港時にはデッキ上は次回の出港時の準備が整った状態に戻すことを基本にしています。

志賀ヨットクラブは、掘割から水路を通って琵琶湖へ出るのですが、浜に出るところの突堤が沖からの大きな波で水を被りそうです。かなり増水しています。7月の中旬は大雨続きだったので、琵琶湖の水位が相当上がったようです。ちなみに、帰宅してからインターネットで調べたところ、最近の琵琶湖の水位は次のとおりでした。

琵琶湖の水位・グラフ

7月22日はプラス50cmです。琵琶湖河川管理事務所のホームページによると、琵琶湖の水位は、非洪水期(10月16日〜6月15日)には+0.30m、洪水期(6月16日〜10月15日)には-0.20m及び-0.30mを上回らないように、瀬田川洗堰の流量を統制することで維持されているということです。この目安の水位から大きく外れているということは、洗堰の全開放流でも追い着かないほどの大雨による琵琶湖への流れ込みがあるということなのでしょう。

その大雨による河川の流量の増大の所為でしょうが、湖岸はもとより琵琶湖の中央部のあちこちに、河川から流れ出たと思われる流木やヨシ等の大量のゴミが見かけられます。周辺の水泳場も、暫くは浜の清掃作業で大変なことでしょう。

セーリングは、昼過ぎの1時間ほどの凪のほかは、程よい風が吹いて、快適でした。

Update (2006/07/14)   

bulletリトル比良に滝を見る

2006年7月14日(金曜日)。梅雨の合間にちょっと天気が良さそうなので、期待して琵琶湖へ出かけました。いつもより出発が1時間以上遅かったので、志賀ヨットクラブへ着いたのは10時30分。艇は既に桟橋に降ろしてありました。ハーバーマスターの話では、昨日は昼過ぎ積乱雲に雷を伴う雨で外での作業を一時中止したほどだったということです。今日も殆ど同じ気象条件で、気象レーダーでは北西部にかなり大きな積乱雲があるので雷に注意が必要。
3m/秒程度とセーリングに手ごろな風が吹いています。10時50分、桟橋を離れて沖のエリをかわして直ぐにセールを揚げました。北東の風をスタボーに受けて、近江舞子を目指します。今日の風は快適ですが、上空に比良山脈の北西方向から積乱雲がどんどん流れてきます。その影響で、風の振れと強弱が激しいようです。今日は、シートとティラーから手を離さないようにしないと、突然の風の変化に対応できません。昼食も、暖かいものを作ったりは出来ません。パックしてきた弁当を交代で頬張ることにしました。しかし、多少スリリングで絶えず変化のあるセーリングは、かえって面白いものです。12時半ごろ、近江舞子と沖島の中間辺りで、北西からの大きな黒雲の下に入りました。多分上空では小型の積乱雲です。北から北北西の風が急に吹き出してきました。積乱雲の群れは、リトル比良の上から、比良山脈沿いに南に連なるようにあって、急速に南から南東方向へ流れてゆきます。遠目に見てもかなりの早さです。あの風と雨は受けたくありません。北東に走れば積乱雲の縁をかわすことができるかもしれません。そこでポートタックのアビームで北東方向を目指しました。風が急に強まりアビームでの快走です。しかし黒雲はどんどん北にも広がって、避けることが出来ません。大粒の雨も降り出しました。急いで合羽を着て、荒天セーリングの準備をします。沖島の南の湖東側は雲も切れていて明るく見えます。そこでタックを変えて南から南南東にコースを替えて暫く走っているうちに黒雲は南に通り過ぎ、リトル比良の上空には青空が見えてきました。再びタックを返して、スタボーで近江舞子の北を目指します。
そのとき、正面に見えるリトル比良の、雨に濡れて青々とした木々の斜面の中央に、くっきりと白く縦長に光るものを見かけました。直ぐ横上に大きな岩壁が見えますが、太陽の光を受けて白く輝くように見えるものは岩であるとは思えません。双眼鏡を取り出して確認したら、「なんと、滝です!!」。先ほどの土砂降りの雨の水を集めて鉄砲水のように溢れる滝が、光を反射して白く輝いているのです。その写真です。

中央に白く輝いて見えています。

滝だ!!

もう少し拡大してみると、こうなります。

その滝を拡大すると。

もっと拡大すると、こうなります。

さらに拡大すると。

双眼鏡で確認したので間違いなく滝です。いままで、湖上から何度もリトル比良の風景を見ているのに、こんな風に滝を見ることはありませんでした。土砂降りの直後の鉄砲水で、滝が一気に増水して奔流となって湖上から遠望できるほどの大きな滝になったのでしょう。

この後、再び積乱雲が流れてきて、風がくるくると方向を替え時々突風がやってきます。白波も立ちだしたので、リーフしました。リーフすると途端に艇は安定し、クローズホールドでも安心して居れます。この間の日差しと強風のセーリングで、一度ずぶ濡れになったセールやシート、フィッティング類は乾きました。ところが15時頃、再び比良山脈上に黒雲が現れ、蓬莱山から南へ志賀ヨットクラブから堅田の一帯は白い雨脚の中に煙っています。帰港時にセールが濡れたままなのは嫌なので、強風の中大急ぎでセールを降ろして機走に切り替えました。この判断は的中して、その後直ぐに再び大粒の雨が降り出しました。雨の中、予定を40分ほど早めて、15時50分に帰港しました。

帰宅して、早速、この滝のことを調べてみました。先ず、地図を見るのが常道です。インターネットの地図・「マピオン」を開いてみました。この滝を見たのは近江舞子の東沖合いから、JR近江舞子駅と北小松駅の中間辺りを見通したところになります。地図でみると、こんな位置関係です。

滝の周辺の地図

この地図で見ると、まさにそのものずばりの位置に「楊梅滝」という文字が見えるではありませんか。次に、「楊梅滝」というのはいかなる滝なのかを調べました。これもインターネットで検索するのが一番。Googleで「リトル比良」「楊梅滝」で検索したところ、一発で見つかりました。

登山・ハイキングのレポートを記したホームページが殆どで、その中にある「楊梅滝」の写真や解説で、間違いないことが確認できました。
楊梅の正しい読みは「やまもも」で、「楊梅滝」=「やまもものたき」というのが正解だそうです。雄滝と雌滝とふたつあって、遠望できたのは上流にある40mほどの落差の雄滝のようです。雄滝と雌滝を合わせると滋賀県一の落差75mの滝だということです。次のURLのページに、この滝の見事なクローズアップ写真があります。
http://yamamiti-web.hp.infoseek.co.jp/05yamamomo.htm
この写真を見ると、私がびわ湖上から遠望した滝そのものだということが良く分かります。

今日は、セーリングも変化があって面白かったのですが、この滝を遠望したことがとても印象的でした。

Update (2006/06/06)      

bullet久しぶりの乗艇

2006年6月5日(月曜日)。先月12日以降も休みの日には雨が続いたり、急に腰痛になったりで、琵琶湖へ出かけられないまま入梅が近くなってきました。ワイフが月曜日に休めることになったので、これは幸い、天気も良いし、いそいそと出かけてきました。入梅前の貴重な晴天ですが、月曜日ですからセーリングする艇も人も皆無で、ヨットハーバーを借り切りの状態です。風はおあつらえ向きとはいかず、微風時折無風の状態でしたが、とにかく1日セーリングを楽しめました。
志賀ヨットクラブから、沖島近辺へ、沖島周辺から近江舞子へというコースをセーリングしたのですが、セールは全く見かけませんでした。松の浦から出てきたマリンジェットが2艇、これは琵琶湖条例に則って消音エンジンを積んでいると見えて、昔と比べるとエンジン音がとても静かでした。それにしても最近マリンジェットやジェットスキーなどの姿を見かけることが本当に少なくなりました。他にはバスボートが2艇遠くを通り過ぎて行くのを見かけたくらいで、琵琶湖も貸しきり状態、日中は漁船も全く見かけませんでした。夕方4時ごろ帰港時に、志賀ヨットクラブの浜近くで沖すくい網漁の漁船が3隻、小鮎を狙って流しているのに出会いました。縮緬皺の湖面をゆっくりと走る艇のバウが水を切るサワサワというかすかな音と、遠くの湖西線を走る列車の音だけが妙に大きく響く、静かな静かな琵琶湖でした。

Update (2006/05/13)      

bulletGWも過ぎてやっと初セーリング

2006年5月12日(金曜日)。ワイフと二人で、今年初めてのセーリングに出かけました。毎年、正月の初乗りの後、遅くても4月の花見の頃にはシーズン入りしているのですが、今年は何故かタイミングが悪くて、正月の初乗りは年末からの大雪で駄目、3月中旬から下旬にかけての栂池スキーが終わってからも、琵琶湖へ出かけようとすると雨だったり用事があったりで、結局GWが過ぎた5月も半ばの12日になってやっと乗艇することが出来ました。昨年の11月25日から、約半年振りのセーリングです。

天気予報では、日中は、日本海を東へ通り過ぎようとしている弱い移動性高気圧の後半分の範囲になんとか入っていそうです。早朝の尼崎周辺は青空の晴天。京都を過ぎて湖西線に入った辺りから雲の切れ間にところどころ青空が覗く曇り空になりました。志賀ヨットクラブへは、9時20分頃に到着しました。1〜3m/秒の弱い風が、短い周期で変化しながら吹いています。

愛艇・BUDDYVは既に桟橋に降ろしてあったので、早速船外機を起動します。長期間運転していなかった船外機は、なかなか起動しないことがあるものですが、燃料ホースの空気抜きを確認してからスタータ・ロープを引くこと4回で、あっさりと起動しました。予備の燃料タンク(10リットル)も満タンにしてもらったり、ポリタンに清水を詰めたり捨ている間に、艇の外周を点検しました。冬の間に志賀ヨットクラブあたりもかなりの大雪だったのですが、特に不具合は見つかりませんでした。

9時50分出港。セーリング予定コースは、志賀ヨットクラブと沖島を結ぶラインの周辺です。南は長命寺、北は近江舞子辺りまで範囲に入ります。港外のエリをかわしたところですぐにセールを揚げました。北東の風で、松の浦へ向けてクローズホールドで北上、松の浦沖でタックして、アビームで南東へ。観測塔の下手をかわして志賀ヨットクラブと長命寺の中間の辺りで11時半になったので、バーナーで湯を沸かして昼食の準備。昼食と言っても持参の弁当にスープ代わりのカップヌードルという超が付くほど簡単なものです。お湯はガスバーナーで2分で湧きます。カップヌードルにお湯を注いで2分も待てば、食事が始まります。ティラーをショックコードで仮止めし、メインシートを手元のカムクリートに仮止めして、セールと風の具合を横目で見ながらの食事です。

コースを真東の長命寺方向に取りました。この辺りで、今日出合った二つの「船」です。

守山の方向から近江八幡の方向へ向かう飛行船

滋賀県立フローティングスクールの「うみのこ」

守山の方向から近江八幡の方向へ向かう飛行船 滋賀県立フローティングスクールの「うみのこ」

12時30分にタックして、沖島の南端をかわしてから北西の近江舞子に向かいます。風は、12時前から良くなって北東3〜5m/秒辺りで安定しています。気楽にセーリングできる一番快適な風です。ワイフは、狭いキャビンで横になりのんびり昼寝をしています。この小さな船で、セーリング中でも昼寝が出来るのですから、立派なヨット・ウーマンです。

近江舞子の浜近くに着いたのが、14時10分。ジャイブして、志賀ヨットへのコースを取ったところで、タイミングを合わせたかのように、ぱったりと風が落ちてしまいました。幸い、風が無いのにあわせて、波も全く無いので、殆ど感じられないような風に合わせてランニングの態勢を取り、艇を揺らさないように注意して静かにバランスをとると、ノロノロと進みます。微かな風は、15時頃に西に回りました。ほぼアビームで湖岸沿いに志賀ヨットクラブを目指します。今日は最後までセーリングに拘り、なんとか松の浦辺りまでセーリングで帰ってきたところで帰港予定時刻を過ぎてしまいました。16時直前、セールを降ろし、後片付けをしながら機走に切り替えました。16時20分、帰港。久しぶりにセーリングを満喫した1日でした。

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